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ベランダで野菜を育てて、生ゴミを土に還す
マンションのベランダでハーブや野菜を育て、出た生ゴミをコンポストで堆肥に戻す。都会の限られたスペースでの循環について、実際にやってみて分かったことを書く。
都会のマンションでも、ベランダで多少の野菜やハーブは育てられる。バジルは摘んでも次々と脇芽が出るので育てやすいし、ベビーリーフは種をまいてから2、3週間で収穫できる。ローズマリーは乾燥に強く、香りが強いぶん虫を寄せつけにくいところも扱いやすい。
ベランダ特有の悩みは、風通しの良すぎる環境と、夏のコンクリートの照り返しだ。プランターを床から少し浮かせるスタンドを使うだけで、根が受ける熱のダメージがだいぶ違ってくる。通気性のよい不織布ポットも、根腐れを防ぐ意味で扱いやすい。
生ゴミを堆肥に変える
コンポストは、生ゴミを微生物の力で分解して堆肥に変える仕組みだ。マンションで続けるコツは、水気をしっかり切ってから投入することにほぼ尽きる。生ゴミの臭いの多くは水分に起因していて、これだけで失敗のかなりの部分を防げる。細かく刻んで投入すると分解も早まる。肉や魚は分解に時間がかかり管理が難しいので、慣れないうちは野菜くずやコーヒーかすから始めるのが無難だった。コーヒーかすを最後に一掴みかぶせておくと、匂いも多少和らぐ。
数週間かけてできた堆肥をまたプランターに混ぜ込むと、土を買い足す頻度が減る。生ゴミの重さのほとんどは水分なので、これを流さずに使うだけでも、ゴミの量は目に見えて減った。植物が周囲の気温をわずかに下げるという報告もあるが、ベランダ一つ分でどれほどの効果があるかは正直わからない。土に触れる時間がストレスを和らげるという研究もあるが、微生物とセロトニンの関係についてはまだ動物実験の段階の話で、そこまで期待して始めるものではないと思う。ただ、画面から目を離してベランダの緑を数分眺める時間が、悪いものであるはずはない。
マンションならではの気をつけどころ
集合住宅では、隔て板の前にプランターを置かないこと、排水溝に土を直接流さないことくらいは最低限のマナーとして守っている。堆肥が未完熟だと臭いを発することもあるので、使う前にしっかり寝かせておく必要がある。
自治体によっては生ゴミ処理機やコンポスト容器の購入に補助金を出しているところもあるようだ。金額や条件は自治体ごとにかなり差があるので、興味があれば「自分の住む市区町村名 生ごみ処理機 助成金」で調べてみるのがいちばん早い。
スーパーの帰りにバジルの苗を一つ買って、窓辺に置いてみる。それくらいの小さな始め方でも、育てて還すという循環には十分参加できる。
