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プランターと、完璧に育てようとしないという選択

プランターと、完璧に育てようとしないという選択

バジルを一週間で枯らした経験から。「家庭菜園でストレスが下がる」という話は出典を辿れないことが多いと断った上で、プラスチック・テラコッタ・木、三つの素材の癖とすのこDIYの作り方をまとめる。

TOMOAKI··趣味

ベランダで植物を育て始めて、最初の数週間で何かを枯らした経験がある人は多いと思う。自分もそうだった。バジルの苗を買ってきて、一週間ほどで茶色くしおれさせてしまった。原因は単純で、置き場所の風が強すぎたか、水やりの間隔を誤ったか、その程度のことだったはずだ。

家庭菜園やガーデニングでストレスが下がる、という話はよく見かけるが、出典を辿れないことが多く、鵜呑みにはできない。ただ、思い通りにならない植物と付き合う中で、自分の完璧主義のようなものが少しずつ緩んでいく感覚はある。それを「癒やし」と呼ぶかどうかは別として。

プランターは素材で性格が決まる

プランターの素材には主に三つの系統がある。プラスチックは軽くて安価で保水性が高い一方、通気性は低い。テラコッタ(素焼き)は通気性がよく根腐れしにくいが、重く、割れやすく、土が乾きやすい。木製は断熱性が高く見た目もいいが、腐食しやすくメンテナンスが要る。

最初の一鉢としては、管理が楽なプラスチック製か、後述するすのこでのDIYが選びやすい。DIYの方は手間がかかる分、多少の管理の面倒さを「自分で作った」という愛着が相殺してくれるところがある。

すのこで作る簡単なプランター

木材の代表格である「すのこ」を使ったDIYは、加工がしやすく安価に始められる。用意するのはすのこ2枚、木ネジ、防腐塗料、電動または手回しのドライバー程度でいい。

すのこを解体するかそのままカットし、組み立てる前に塗装する。底板を一番頑丈なパーツにして側板をネジ止めし、内側には不織布や防草シートをタッカーで留めて土が木に直接触れないようにする。完璧な直線を狙わなくても、多少の歪みはそのまま道具としての表情になる。

水やりの基本は「土の表面が乾いたら鉢底から水が出るまでたっぷりと」。ただ、それ以上に頼りになるのは、葉に張りがあるか、土の温度はどうかという指先の感覚だった。センサーより自分の指の方が、変化に気づくのが早いこともある。

虫がつくのは、たいてい避けられない

ガーデニングを続けていると、アブラムシやハダニといった来客はほぼ確実にやってくる。虫がつくこと自体は、その場所が生物にとって多少なりとも豊かな環境である証拠ではあるらしいが、だからといって気分がいいわけではない。ニームオイルや木酢液で対処するか、被害の大きい葉は切り落とすか。強い農薬で一気に片づける選択肢もあるが、それは自分がやりたかったこととは少し違う気がしている。

結局、プランター栽培に「正解」と呼べるものがあるとすれば、それはベランダの日当たりと自分の指先が知っているだけの話で、記事の側に用意できることは多くない。完璧を求めず、枯れたらまた次を植える。その繰り返しの中に、思っていたより多くの時間を費やしている自分に気づく。