孤独感の全国調査と、自分の答えの位置
令和7年の調査で、孤独であると「しばしばある・常にある」と答えた16歳以上の人は4.5%
「孤独」という言葉を使わない3つの問い(UCLA孤独感尺度の3問の版)では、合計が10〜12点の人が6.5%、7〜9点が38.2%、いちばん低い3点が14.7%。直接の問いでも、「たまにある」まで含めると37.7%になる。内閣府の人々のつながりに関する基礎調査(11,873人)の公表値。
年代で見ると、10〜12点の人がいちばん多いのは30代(8.6%)から50代で、70代(4.2%)と80歳以上(4.3%)は少ない側にいる。少なくともこの区分の割合では、高齢の年代ほど高いという形にはなっていない。
年代と男女で比べる
| 年代 | 10〜12点 | 7〜9点 | しばしば ・常に | 回答者 |
|---|---|---|---|---|
| 16〜19歳 | 5.4% | 32.5% | 3.3% | 332人 |
| 20代 | 7.7% | 41.6% | 5.5% | 946人 |
| 30代 | 8.6% | 42.8% | 6.1% | 1,321人 |
| 40代 | 8.5% | 42.0% | 5.7% | 1,696人 |
| 50代 | 8.0% | 43.2% | 5.7% | 2,059人 |
| 60代 | 5.7% | 37.6% | 4.0% | 2,014人 |
| 70代 | 4.2% | 31.4% | 2.5% | 2,292人 |
| 80歳以上 | 4.3% | 31.7% | 3.0% | 1,213人 |
| 16歳以上 | 6.5% | 38.2% | 4.5% | 11,873人 |
内閣府の公表値(令和7年)。10〜12点・7〜9点は、3つの問いの合計点の区分。「しばしば・常に」は、孤独であると感じることが「しばしばある・常にある」と答えた人。割合の分母には無回答を含む。性別の行には、性別を「その他」と答えた人と無回答の人は入らない。
同じ3つの問いに答えて、分布と比べる
調査と同じ3つの問いに答えると、合計点(3〜12点)と、比べる相手の回答者のうち、同じ点数の区分に入る人、低い区分・高い区分に入る人の割合を示します。統計は合計点を4つの区分でしか公表していないので、何番目かは出しません。点数が高いか低いかで、何かを判定することもしません。
入力次の3つを、ふだんの自分に近いもので
内閣府の調査票と同じ文言と選択肢です。正解も、良い答えもありません。
1あなたは、自分には人とのつきあいがないと感じることがありますか。
2あなたは、自分は取り残されていると感じることがありますか。
3あなたは、自分は他の人たちから孤立していると感じることがありますか。
あなたはどの程度、孤独であると感じることがありますか。(答えなくてもよい)
調査は、「孤独」という言葉を使わない上の3つとは別に、この問いも聞いています。選択肢が上の3つと違います。選んだものをもう一度押すと、答えを外せます。
比べる相手(性別)
比べる相手(年代)
上の3つに答えると、16歳以上の回答者の中で、同じ点数の区分に答えた人がどのくらいいるかを示します(残り3問)。
誰かに話を聞いてほしいときの相談先は、内閣府の孤独・孤立対策推進室があなたはひとりじゃないにまとめています。
孤独は、年を取ってからの問題なのか
孤独と聞くと、一人暮らしの高齢者を思い浮かべやすい。ところが表を年代順に読むと、合計10〜12点の人の割合は、16〜19歳の5.4%から上がっていき、30代で8.6%、40代8.5%、50代8.0%と高いまま続き、60代で5.7%に下がって、70代は4.2%になる。山は真ん中にあって、端の高齢者の側はむしろ低い。
「孤独であると感じることがあるか」と直接聞いた答えも、同じ形をしている。「しばしばある・常にある」は30代が6.1%でいちばん多く、70代は2.5%。男女と年代を掛けると、いちばん高いのは50代の男性で、10〜12点が9.4%、「しばしばある・常にある」が7.6%だった。
ただし、この表は、ある時点で年代ごとに切った断面であって、同じ人が年を取るとどう変わるかを追ったものではない。今の70代が30代だった頃にどう答えたかは、この調査からは分からない。もう一つ、80歳以上は、調査に回答した人の中でも3つの問いに答えなかった人が3.0%と、ほかの年代より多い。体の具合などで答えにくかった人がこの無回答や、調査に回答しなかった人の側に多くいれば、高齢の側の数字は、実際より低く出ているかもしれない。
高い側の割合は、5年間ほぼ横ばい
| 調査 | 10〜12点 | 3点 | しばしば ・常に | 回答者 |
|---|---|---|---|---|
| 令和3年 | 6.3% | 18.5% | 4.5% | 11,867人 |
| 令和4年 | 7.1% | 13.5% | 4.9% | 11,218人 |
| 令和5年 | 6.9% | 13.7% | 4.8% | 11,141人 |
| 令和6年 | 6.5% | 14.2% | 4.3% | 10,871人 |
| 令和7年 | 6.5% | 14.7% | 4.5% | 11,873人 |
16歳以上の全体の公表値(報告書の図1-1・図1-2)。10〜12点・3点は3つの問いの合計点の区分、「しばしば・常に」は直接の問い。
令和3年から7年まで、10〜12点の人は6.3%から7.1%のあいだにいる。「しばしばある・常にある」は4.3%から4.9%のあいだ。隣り合う年の差は、どれも1ポイントに満たない。目立つのは令和3年だけで、3点の人(18.5%)と「決してない」の人(23.7%)が、ほかの年より多い。この年が初回の調査だったことと関係があるのかどうかは、報告書からは分からない。低い側は動いていて、報告書は令和6年から7年にかけて、4〜6点と「決してない」の割合が広がったと書いている。
分布を見て、意外だったこと
一つ目は、3つの問いが同じ重さではないことだ。「常にある」と答えた人は、「自分には人とのつきあいがない」が8.0%、「取り残されている」が4.2%、「孤立している」が4.2%だった。「常にある」に限れば、つきあいがない、と感じる人は、取り残されている、孤立している、と感じる人の倍ほどいる(「時々ある」では、33.2%、25.8%、24.1%で、差はもっと小さい)。人づきあいの少なさは、少ないことそのものより、取り残された感じを伴うかどうかで、重さが変わるのかもしれない。もっとも、これは全体の数字で、同じ人が3つにどう答えたかの組み合わせは公表されていない。
二つ目は、聞き方で割合が変わることだ。「孤独」という言葉を使わない3つの問いで10〜12点になる人は6.5%、「孤独であると感じることがあるか」と直接聞くと「しばしばある・常にある」は4.5%。区分の切り方も選択肢も違うので、差の大きさそのものに意味はない。それでも、女性より男性のほうが、どちらの聞き方でも高い(10〜12点は男性7.4%、女性5.6%、「しばしばある・常にある」は男性5.3%、女性3.7%)。男女それぞれ5,000人以上の回答なので、単純な無作為抽出とみなした標本誤差は1ポイントに満たない(回答しなかった4割の偏りは、この誤差に入らない)。
三つ目は、16〜19歳の「決してない」の多さだ。直接の問いに「決してない」と答えた人は、全体では19.6%なのに、16〜19歳では30.1%いる。なぜなのかは、表からは分からない。
この数字が数えているもの
3つの問いは、調査票の問25から問27。「あなたは、自分には人とのつきあいがないと感じることがありますか」「自分は取り残されていると感じることがありますか」「自分は他の人たちから孤立していると感じることがありますか」に、決してない(1点)、ほとんどない(2点)、時々ある(3点)、常にある(4点)で答え、合計する。合計が高いほど孤独感が強いと読む尺度だ。内閣府の報告書は合計を「便宜的に」10〜12点(常にある)、7〜9点(時々ある)、4〜6点(ほとんどない)、3点(決してない)と呼んで分けている。このページでは、読者の答えにその呼び名を付けないよう、点数の幅だけで呼ぶ。
尺度のもとは、ラッセルのUCLA孤独感尺度第3版(1996年)。内閣府は、舛田らの日本語版(2012年、高齢者を対象に作られた20問の版)と、有本と田高がその3問の版を確かめた研究(2019年)に基づくと書いている。有本と田高の研究の対象は、横浜市で乳幼児を育てる母親248人で、16歳以上の一般の人で確かめたものではない。3問の版はヒューズらが2004年に発表したもので、そこでは選択肢が3段階だった。
対象は全国の16歳以上。令和7年12月1日を調査日として、無作為に選んだ20,000人に調査票を郵送し、11,873人(59.4%)から、郵送かオンラインで回答を得た。統計表は回答者の数をそのまま数えたもので、人口の年齢構成に合わせる補正はしていない。回答者の年齢構成は人口と同じとは限らず、全体の割合はその影響を受ける。
合計点の1点ごとの分布と平均点は、公表されていない。道具が何番目かを出さず、区分ごとの割合だけを出すのはそのためだ。
位置が分かっても、決まらないこと
3つの問いは、ふだんどのくらいそう感じるかを、一度に聞いているだけだ。昨日と今日で答えが変わる人もいるし、何年も同じ答えの人もいる。同じ7点でも、ひとりの時間を気に入っている人と、誰かと話したいのに話せずにいる人とでは、中身がまるで違う。
分布は、ほかの人が答えた記録であって、目安ではない。同じ区分の人が多くても少なくても、それだけで分かることはあまりない。
よくある質問
日本で孤独を感じている人は、どのくらいいますか?
内閣府の令和7年の調査(16歳以上、11,873人)で、「あなたはどの程度、孤独であると感じることがありますか」に「しばしばある・常にある」と答えた人は4.5%、「時々ある」は13.7%、「たまにある」は19.5%でした。「決してない」は19.6%です。「孤独を感じることがある」をどこまで含めるかで、割合は4.5%にも4割近くにもなります。
UCLA孤独感尺度とは何ですか?何点からが「孤独」ですか?
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で作られた、孤独感を「孤独」という言葉を使わずに測る質問紙で、内閣府の調査が使うのは、ラッセルが1996年に発表した第3版です。20問の版があり、内閣府の調査はその日本語版から選んだ3問を使っています。3問それぞれ「決してない」1点から「常にある」4点で、合計は3〜12点。何点からが孤独、という決まった線はありません。内閣府は結果をまとめるために、合計を「便宜的に」10〜12点、7〜9点、4〜6点、3点の4つに分けています。このページは、その4つの区分の中で、自分と同じ区分の人がどのくらいいるかを示すだけで、判定はしません。
海外の調査の点数と比べられますか?
3問の版のもとになったヒューズらの論文(2004年)では、選択肢が「ほとんどない」「時々」「よく」の3段階で、合計は3〜9点です。内閣府の調査は4段階の選択肢なので合計が3〜12点になり、同じ「6点」でも意味が違います。点数をそのまま並べて比べることはできません。
入力した答えは送信されますか?
答えや点数は送信しません。計算はすべてブラウザの中で行い、押したボタンの文字や結果もアクセス解析に記録しない設定にしています。ただし、サイト全体で使っている解析ツールは、どのページでも画面上のクリックやマウスの位置を記録することがあり、ボタンを押した位置から、選んだ答えのおおよそが分かる場合があります。Xなどで共有した場合に共有先に渡るのは、この道具のページの紹介文とアドレスだけで、点数や答えは入りません。
数字はどのくらい正確ですか?
令和7年の調査は、全国の16歳以上から無作為に選んだ20,000人に調査票を郵送し、11,873人(59.4%)が郵送かオンラインで答えたものです。回答者の数をそのまま集計していて、人口の構成に合わせる補正はしていません。報告書の標本誤差の表では、回答者1,000人の組で最大±3.1ポイント、500人で±4.4ポイントです(単純な無作為抽出とみなした場合で、実際の抽出は2段なので、報告書の言い方では「若干増減する」ことがあります)。この道具のいちばん小さい組は、16〜19歳の男性の155人で、誤差は同じ表の100人(最大±9.8ポイント)と500人(±4.4ポイント)のあいだです。答えなかった4割の人が、答えた人と同じように感じているかは分かりません。
出典
出典:「令和7年 人々のつながりに関する基礎調査結果」(内閣府)。統計表「孤独感に関する集計」表1-2 性×年齢階級別の孤独感(2026年4月14日公表、e-Stat)、調査結果の概要の図1-1・図1-2と単純集計結果付き調査票、調査票様式(内閣府)。割合は公表値。道具の低い区分・高い区分の割合と、「たまにある」以上の割合は、公表値を筆者が足したもの。
Russell DW (1996) UCLA Loneliness Scale (Version 3): reliability, validity, and factor structure. Journal of Personality Assessment 66(1).
舛田ゆづり・田高悦子ほか(2012)「高齢者における日本語版 UCLA 孤独感尺度(第3版)の開発とその信頼性・妥当性の検討」日本地域看護学会誌 15(1)。
Arimoto A, Tadaka E (2019) Reliability and validity of Japanese versions of the UCLA loneliness scale version 3 for use among mothers with infants and toddlers. BMC Women's Health 19.
Hughes ME, Waite LJ, Hawkley LC, Cacioppo JT (2004) A Short Scale for Measuring Loneliness in Large Surveys. Research on Aging 26(6).
ラッセル(1996年)と舛田ら(2012年)は、内閣府の報告書の脚注による。