spring
2026

温泉から帰った翌朝、静けさはどれくらい保つものなのか——復帰初日の終わりには、休暇で減った仕事の反すうの4分の1が、もう戻っていた
休暇の中ほどで下がっていた仕事の反すうは、職場に戻った初日の終わりまでに、下がった分の4分の1が戻っていた。2週間後にはほぼ休暇前に戻ったが、リラックスの感覚は残った。戻る速さは、静けさの種類ごとに違った。

温泉旅館の豪華な夕食を、少し残すという選択——食後、脳の血流は変わっていなかった
食後に眠くなるのは血が消化器に集まるから、という説明は、測定では支持されなかった。腹部の血流は約30%増えるが、脳の血流は変わらない。宿泊施設の夕食の食べ残しは14.8%(平成21年度調査)。

42度と38度、湯温を変えると何が変わるのか——「入浴で腹囲が数センチ縮む」は実測で0.8センチだった
体温に近い水でも、首まで浸かると心拍出量は約5割増えるが、「入浴で腹囲が数センチ縮む」という通説の実測は0.8センチだった。体温の上がり方は、研究室と家庭の風呂で数倍違い、ヒートショックプロテインの研究も、42度超の湯のものではなかった。42度と38度の湯で、体に何が起きるのかを数字でたどる。

電波の届かない温泉宿を、あえて選ぶ理由——スマホが机にあるだけで頭が鈍る、という実験は直接の追試で再現しなかった
圏外の温泉宿を選ぶ理由を、研究に当てて確かめる。スマホが視界にあるだけで頭が鈍るという実験は、事前登録の追試で再現せず、自然による注意の回復も、追試で割れた。標高の高い宿では、血圧は上がり、睡眠は浅くなる方向に動いた。

強酸性の湯とアルカリの湯、肌には何が起きているのか——pH2の湯でも、健康な皮膚のpHは4.9から4.5にしか下がらなかった
pH9.5の石けんで洗うと、10分後の皮膚のpHは0.45上がり、pH約8の水道水でも最大6時間上がったままになる。一方、pH2の草津の湯に入っても、健康な皮膚のpHは4.9から4.5に下がっただけで、まもなく元に戻った。「酸が菌を減らす」という説明も、酸だけでは足りなかった。

温泉で「効いた」と感じるとき、何が効いているのか——水道水の風呂でも膝は良くなり、温泉水の群はそれを上回った
遠くて不便な温泉で「効いた」と感じるのは、何のおかげなのか。温泉水と、色と匂いを似せた水道水に分けた58人の膝の試験では、水道水の群も改善した。厳しい入会ほど好意が増す実験は追試で割れ、何もしない時間は思ったより難しい。