趣味
2024

30代、記録できるかで趣味を選ぶと楽しさは減るか
30〜34歳の平日に趣味をした人は23%で、した人の平均は3時間超。測ると楽しさが下がるという実験の数字を開き、反対側の証拠と並べて、記録で趣味を選ぶことの意味を考える。

クリエイティブな趣味とは。作ることと消費することの境目
日常の創造性という定義と、大学生を1週間追った調査で答えた回の約2割が「いま創造的なことをしている」だったこと。始め方の四つの型を見たうえで、作る側に回れば幸せになるのかを、研究の数字でたどる。

趣味を年代や性別で仕分けることについて
「20代に人気」「女性に多い」という趣味ランキングの仕分けは、統計的にどこまで正しいのか。性差研究とコホート効果の知見から、年代・性別で趣味を語る作法そのものを検討する。

一人の運動は、集団の運動より効かないのか
一人で体を動かすことは、集団で運動するより効果が薄いのか。ボルダリング、フォトウォーク、低山ハイキング、ヨガのような一人の運動を、心理学の研究をもとに検証する。

「没頭度:非常に高い」の内訳を疑う
すり替えた顔写真に、その場で気づかれたのは354回のうち46回。多くの場面で、参加者は選んでいない写真の理由をよどみなく語った。没頭度スコアが何を測るかを、自己申告と行動ログの限界から読み直す。

「健康にいい趣味」は何に効くのか。日本の4.8万人の追跡から
健康的な趣味の「健康」は、何を指すのか。65歳以上の4.8万人の追跡では、体を動かす活動や集まって行う活動をしている人は死亡のリスクが低く、文化的な活動や一人の活動では有意な関連が出なかった。

ハンドメイドの趣味は、種類より先に「下手な時期」で選ぶ——自作が63%高く見える愛着の条件
ハンドメイドを始める初心者へ。種類を選ぶ前に、下手な時期の中身を研究から考える。自作が高く見える効果は、完成させなかった場合にははっきり弱まる。手芸の行動者率は11人に1人にすぎず、45分の美術制作でコルチゾールが下がらなかった人も、約4人に1人いた。

友達になるまでの時間は、50時間とも94時間とも言われる
趣味の場で友達を作るのに何時間かかるのか。知人がカジュアルな友人になるまでの時間は、大学の発表で約50時間、論文の成人の調査で94時間。自己開示、接触、弱い紐帯の研究から、趣味の場の仕組みと限界を読む。

道具のいらない暇つぶしで、脳は何をしているのか
道具のいらない暇つぶしを、たいていの人は気まずく感じる。その気まずさの正体を、白昼夢と退屈をめぐる研究から辿ってみる。答えは「何もしなくていい」でも「何かで埋めろ」でもなく、もう少し込み入っている。

グルメ巡りとは何か、趣味にすると食べ歩きと何が違うのか
グルメ巡りという言葉を辞書で確かめ、趣味として始める三つの型の得と損を並べる。そのうえで、味覚訓練と満腹感、ながら食べの研究から、食べ歩きと趣味の差を考える。

冬の趣味と季節性感情障害——光と寒さ、研究はどこまで言えるか
冬の趣味を、光・体・寒さ・手の四つの入口から考える。北緯69度の8951人調査で精神的な苦痛に有意な季節差は出ず、冬に増えたのは不眠だった。日本の1月の日照時間は東京と秋田で約4.9倍。季節性感情障害の揺らぎから寒中水泳の危険まで比べた。

一人の時間を持て余すとき、何が起きているのか
「一人の時間に何をするか」の手前には、孤独と孤立の違い、退屈が持つ機能、内向型をめぐる思い込みなど、活動の選択より先に効いている条件がある。心理学の実験を辿りながら、その手前にある構造を検討する。

夫婦・カップルの「共通の趣味」は、一致させなくていい
「共通の趣味ランキング」を試す前に疑いたいのは、趣味を一致させるという前提そのものだ。自己拡張モデルという実在の理論と、一緒に過ごすだけでは満足度が上がらなかった実験、そして「誘うこと」自体のコストまで、根拠に基づいて考える。

エンドロール後の虚無感には、名前がついている
ゲームのエンドロールの後に訪れる名前をつけにくい虚無感は、独立した心理学的現象として測定され始めている。百時間かけて積み上げた物語の評価が、数分間の演出に委ねられてしまう構造を、いくつかの研究から辿る。

60代・70代の趣味と孤独——一人の時間が最も長い年代
一人でいる時間が最も長いのは70代前半(睡眠を除き1日6時間51分)。孤独を頻繁に訴える人が最も少ないのも70代だった。60代・70代の趣味選びの前に、一人の時間、つながり、寂しさの三つを統計で分けてみる。

40代で「楽しみがない」と感じたら、「趣味のROI」を疑う
趣味を投資として語り、リターンを計算する発想そのものが、機会費用や快楽適応をめぐる研究から見ると裏目に出かねない。年齢とともに速まるとされる時間感覚まで含めて、その発想の限界を辿る。

「おしゃれな趣味」は一万時間で育つのか、道具を疑う
「おしゃれな趣味」の洗練は道具で買えるのか、それとも時間でしか育たないのか。脳科学と味覚研究、そして社会学の知見を借りながら、その言い方そのものを疑う。

誰の役にも立たない趣味について
靴を磨く、刃物を研ぐ、ただ火を見る。役に立たない趣味に惹かれる理由を調べたら、そういう時間ほど「無駄だ」という判定に弱いという話が出てきた。しかも壊すことはできて、直すことはできないらしい。

お金持ちの趣味が買うのは、道具か、地位か、言い訳か
お金持ちの趣味に代表される高額な趣味は、本当に体験の質を上げているのか。道具の質、排他性、摩擦の除去、意味の肩代わりという四つの効果を、ワインの盲検試験や地位財の研究、幸福研究の知見とともに分けて考える。

泉質で温泉を選ぶようになってから、旅の意味が少し変わった
温泉の定義は25℃以上か成分か。「源泉かけ流し」は法律の言葉ではない。泉質、入浴の頻度、湯上がりのビールを、制度と研究の数字で確かめ直した。