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エンドロール後の虚無感には、名前がついている
楽しいことが終わったあとの虚無感には、ゲームの研究者が「ポストゲーム・デプレッション」という名前をつけ、測り始めている。オリンピック選手や宝くじ当選者の研究も並べて、その空白がどこから来るのかを辿る。

60代・70代の趣味と孤独——一人の時間が最も長い年代
一人でいる時間が最も長いのは70代前半(睡眠を除き1日6時間51分)。孤独を頻繁に訴える人が最も少ないのも70代だった。60代・70代の趣味選びの前に、一人の時間、つながり、寂しさの三つを統計で分けてみる。

40代で「楽しみがない」と感じたら、「趣味のROI」を疑う
趣味を投資として語り、リターンを計算する発想そのものが、機会費用や快楽適応をめぐる研究から見ると裏目に出かねない。年齢とともに速まるとされる時間感覚まで含めて、その発想の限界を辿る。

趣味探しを「意思決定」と呼びたくなったら、疑っておきたいこと
自我消耗の効果量は、2010年のd=0.62から、大規模追試のd=0.06へ縮んだ。「選ぶと疲れる」を根拠に趣味探しを語る前に、理由を言葉にしてから選ぶことの効果も含めて読み直す。

アナログな趣味が「効く」のは、両手がふさがるからかもしれない
陶芸や編み物のような「アナログな趣味」が画面疲れを癒すという話を、デジタルデトックス研究や注意残余の実証データに照らして検証する。答えは「半分正しく、半分は違う理由による」だった。

「おしゃれな趣味」は一万時間で育つのか、道具を疑う
「おしゃれな趣味」の洗練は道具で買えるのか、それとも時間でしか育たないのか。脳科学と味覚研究、そして社会学の知見を借りながら、その言い方そのものを疑う。

誰の役にも立たない趣味について
靴を磨く、刃物を研ぐ、ただ火を見る。役に立たない趣味に惹かれる理由を調べたら、そういう時間ほど「無駄だ」という判定に弱いという話が出てきた。しかも、楽しさを下げる記事は効いたのに、上げる記事は効かなかった実験がある。

ヒューマンウォッチングは当たるのか、数秒の印象と嘘の47%
人間観察は「ヒューマンウォッチング」「人間ウォッチング」とも呼ばれ、辞書に使い分けの定義は見当たらない。数秒の印象が当たる範囲、嘘の見抜きが47%にとどまる研究、見られる側の変化と倫理を、研究に照らして考える。

ものづくりの趣味。編み物・手芸は女性16.5%、男性0.8%
ものづくり系の趣味は、性別も年齢の山も種類ごとに違う。静けさを調べたフローや塗り絵の研究が測ったものと測っていないものを分け、刺し子、革、陶芸など六つの入り口の費用と性質を並べる。

趣味を「投資」と呼びたくなるとき、頭の中で起きている三つのこと
趣味の原稿を書きながら「投資対効果」という言葉に手が伸びた。罪悪感の相殺、生産性という物差し、そしてサンクコスト論法の誤用。その言葉一つが頭の中で担っている、三つの仕事について。

ミントが枯れる原因。水のやりすぎの正体は、根の酸欠
ミントが枯れる原因を、水の量ではなく根の酸素から考える。地下茎で庭を占領するほど丈夫なミントが、鉢の中ではあっけなく枯れるのはなぜか。世話の焼きすぎという面から整理する。

スマホでできる趣味の選び方 写真を撮ると記憶はどう変わるか
スマホで写真を撮ると記憶はどう変わるのか。ある実験では、描いた単語は書いた単語の2倍以上思い出された。一方、撮る枚数に上限がなくなって消えたのは「撮るかどうか」を選ぶ判断ではないか。実験と日本の統計から、スマホでできる趣味の選び方を考える。

危険な趣味に惹かれる理由と、法律の内側にある代替案
一部の人が危険なほど強い刺激を求めるのはなぜか。感覚追求、エッジワーク、恐怖の神経科学という三つの角度から惹かれる理由を掘り下げ、その欲求を法律や安全の範囲内で満たす具体的な選択肢を考える。

自己紹介の趣味を「戦略的に設計する」ことについて
自己紹介の趣味を、印象を操作するための台本として組み立てる発想がある。だがその発想を単純に「素直に話せばいい」で退けるのも早すぎる。自己呈示という営みそのものを扱った研究を辿ると、話はもう一段ねじれる。

「痩せるために運動する」人ほど運動から離れていく逆説
体重や外見を動機に運動する人ほど参加が減り、通えたとしても満足感が目減りするという逆説がある。動機づけの「向き」を扱った実験群を辿りながら、結果志向とプロセス志向のどちらを土台にし、どちらをいつ重ねるかを考える。

お金持ちの趣味は何を買うのか。道具、地位、手間の外注、意味
お金持ちの趣味とは何か。2021年の国の調査では、年収1,500万円以上の働く人の約3人に1人がゴルフをし、半数が読書をしていた。高い趣味に払うお金は、何の対価なのか。道具の質、排他性、摩擦の除去、意味の肩代わりの四つに分けて考える。

泉質で温泉を選ぶようになってから、旅の意味が少し変わった
温泉の定義は25℃以上か成分か。「源泉かけ流し」は法律の言葉ではない。泉質、入浴の頻度、湯上がりのビールを、制度と研究の数字で確かめ直した。

「無料」を選ぶ客は3倍に増える。実際に払っているものは何か
「お金を使わない趣味」という括りを支えているのは倹約の美徳ではなく、ゼロ価格効果や市場規範をめぐる研究が示す、もっと具体的な錯覚と付け替えかもしれない。

「誇れる趣味がない」と感じる本当の理由
自慢できる趣味が欲しいという気持ちの正体は、たぶん承認ではなく、自分についての物語が欲しいという欲求だ。その物語を成立させる条件は種目のランクではなく、もっと厄介などこかにある。

一人で温泉に泊まる——一人の15分は気分の振れ幅を小さくした
一人で温泉に泊まることに踏み出せない理由は、視線と手持ち無沙汰だと思っていた。一人で過ごした15分は、高揚も苛立ちも静め、寂しさや退屈の混じった不快な感情もわずかに増やす傾向があった。観光目的の宿泊旅行者のうち、一人は延べ約9%。